暑さ強い米「ゆうだい21」脚光 食味コンの上位常連に
「ゆうだい21」は、大粒で甘味が強く、冷めても粘りがある。「コシヒカリ」より暑さに強く、猛暑でも白未熟粒が発生しにくい。
国内の食味コンクールの受賞数は増え、昨年開かれた国内最大級の「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」では上位を席巻した。最高賞18点のうち12点を「ゆうだい21」が占め、注目が集まった。種もみは同大が生産・供給するが、注文に追い付かないという。
同大が今月上旬開いた「ゆうだい21サミット」には、全国から生産者ら200人以上が参加。当日行われた米の食味審査で最優秀賞に選ばれた群馬県嬬恋村の下谷直四郎さん(75)は「コンクールで入賞が多いので気になり、初めて生産した。柔らかくておいしい米」と太鼓判を押す。
同大が目指すのは、「つや姫」「ゆめぴりか」のような家庭用ブランド米だ。こだわり米を扱う米穀店などを通じ、販売促進を強化する。一方、24年産の生産量は推計5000トンとわずかで、生産者は全国に点在する。良質米生産に向けた栽培指導が課題で、同大は各地域に合った栽培マニュアルを作る考え。池田宰学長は「ゆうだい21をさらに発展させたい」と語る。