紫米は宇宙に強い 色素が放射線から守る 岡山大など研究グループ
研究では、両品種の種もみを国際宇宙ステーションの船外に440日間保存した。太陽光にさらされていた紫米品種の発芽率は80%だったのに対し、白米品種は20%に低下していた。その後も生育した割合は、紫米品種55%、白米品種15%と3倍以上の差があることが分かった。
太陽光が当たらないように船外に保存していた場合も、紫米品種は100%生育したが、白米品種は70%。白米品種の方が、種もみに含まれているRNAが多く傷ついていることを確認した。
宇宙空間で、放射線や紫外線が当たると活性酸素が生じ、これが遺伝子や細胞を傷つける。紫米には抗酸化物質である色素のアントシアニンが含まれ、これが種もみを守っている可能性がある。
研究成果は国際学術誌の「ライフサイエンス・イン・スペースリサーチ」に掲載された。同大、福岡工業大学、東京薬科大学の共同研究。