[おまかせ菜園フクダ流]トマトの整枝 脇芽1葉残しが有効
それは「株の勢いを生かす脇芽1葉残し仕立て」です。根が強く張り、株がばてずに長期間収穫できます。1葉残しをする脇芽は花の下の強い脇芽だけ。その前後の脇芽は全部根元から摘み取ります。その脇芽も小さいうちなら手で摘み取りますが、うっかりすると太く大きくなって、はさみで切らなければならないようになることもあります。
そんな側枝はもったいないので、切ったら捨てずに近くの地面に挿し木をします。トマトは茎から根が出やすく、挿し木ですぐに発根します。挿し木の苗も一人前に成長し、果実がなるのでお得です。トマトの脇にはコンパニオンプランツのバジルを植えます。
一方、私の園では2本仕立てにします。その方法は、やや徒長気味に伸びた苗の方がやりやすいのですが、苗の下半分の葉を取り除き、寝かせて植え、苗の半分以上は地中に埋めてしまいます。横を向いていた苗の先は翌日には上を向いて生育し始めます。一番花房の下の強い脇芽を摘芯せずにそのまま伸ばし、主茎と脇芽の2本仕立てにします。
やがて地中の茎からは強い根がいっぱい出るので株に馬力が付きます。地下の強い根に支えられて地上部は倍の生産量になります。地上はひも支柱に誘引します。それぞれの枝の整枝は1本仕立てと同様、花房下の脇芽1葉を残し、その他の脇芽は根元から摘み取りの竹内式にします。
6、7段になったら一般的には上を摘芯しますが、摘芯せず、ひも支柱なのでひもを延長して枝下ろしをします。枝をつり下げて枝は地面に寝かせながら上段まで収穫していきます。春植えの苗でも12月に気温が氷点下に下がるまで収穫が続きます。秋は気温低下で、開花から収穫までの時間が夏の倍以上かかりますが、濃厚な味のトマトが収穫できます。
トマトは自家受粉で振動で着果しますが、着果させるだけならホルモン剤を開花した花にかけるのが一般的です。私のようにアロイトマトを自家採種するには種が入ってもらう必要があるので、電動歯ブラシの振動を花に当てて授粉します。振動する花から花粉が噴出するのが見えます。(愛菜家・福田俊)
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