今まで、カボチャのつるを広い場所で思いっきり伸ばして栽培してみたいと思っていました。この春から圃場が拡大したので、ロロンカボチャを広い面積で栽培してみることになりました。 種をまいたのは3月12日、他のウリ科と一緒に「たねわりてこちゃん」で発芽口を開けた種を育苗箱にまきました。昨年ネズミに種を食べられた苦い経験から、今年は木枠に金網を張ったカバーを育苗箱にかけるようにしたのでその心配はありませんでした。
地温を30度に設定した育苗室で育苗を開始しました。種はネズミに食われることもなく順調に発芽し、本葉1枚が出たころ、9センチポットに1本ずつ移植して、本葉4、5枚の植えどきの苗ができました。側枝を出させるために親づるは摘芯しました。植えたのは4月9日でした。苗ドームで覆い低温と風から保護しました。その後は、苗ドームの中で大きくなると逆に日焼けする可能性もあったので、代わりに防虫網トンネルをかけ、強い風から保護しました。
5月上旬、トンネルを外し、西側の広く確保したつるが伸びる方向のスペースにライ麦の敷きわらをいっぱいばらまきました。反対を向いていたつるはその方向へ誘引しました。生育旺盛で巻きづるがわらをつかみながら、どんどん伸び始めました。6月に入るころから雌花も次々と咲き始めました。昨年のようにハウスではないので授粉の心配はせず、全て野生のハチ任せでしたが、次々と着果し始めました。
あまり早くすると着果しないこともあるので、果実が鶏卵大以上になったものから接地面が黄色くならないようにプラスチックのマットを敷きました。7月には収穫が始まりますが、その目安は他品種と同じで、果梗(かこう)にコルク状の縦じまが見えてきた時が収穫適期です。サツマイモと同様、収穫後常温で1週間以上風乾することで果実内のでんぷんが糖に変わり甘くなります。
ところが、おいしいカボチャはネズミも大好きで、昨年はいくつかのカボチャが果肉だけでなく、中の種まで食べられてしまいました。でも今年は大丈夫です。発芽させる時に作ったネズミよけの金網の覆いは風乾の時にも使えます。(愛菜家・福田俊)
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