遠隔営農指導を全国で 25年度実現へ 農研機構、NTT(動画あり)
同機構とNTT東日本、NTTアグリテクノロジーが、20年から進める。生産現場での指導者の減少を遠隔指導で補うことを目指す。
同日に東京都内の会場と、秋田県大潟村の「みらい共創ファーム秋田」のタマネギ圃場をつなぎ実演会を開いた。都内の会場には複数のモニターが並び、現地のタマネギの画像や、積算気温といった気象条件、農薬の散布履歴などの情報を映した。同機構職員はそれを見ながら「来週くらいには収穫が進められる」と農家に伝えた。
今後、同機構が蓄積する農業の各種データを活用し、人工知能(AI)を使った病害虫の診断や生育予測と組み合わせ、指導の効果、効率を高めていく。
同機構の久間和生理事長は、培ってきた栽培ノウハウを正確、迅速に伝えられるとし、「経験の浅い人も農業に新規参入しやすくなる」と強調。NTT東日本の澁谷直樹社長は「システムを日本中に普及させる挑戦をしていきたい」と述べた。