10月の米相対価格9%高 値頃な銘柄引き強く
10月分では前月より26多い101銘柄が公表された。新米の収穫期等の関係から9月分では示されていなかった関東や中部、関西、九州などの米が追加された。全銘柄平均価格の前月比は1%安となった。
大きく上げた銘柄は福島・中通り「コシヒカリ」が前年同月比19%高の1万4575円、千葉「ふさこがね」が17%高の1万3542円。業務需要が上向いたことや消費者の節約志向が影響し、値頃感のある銘柄のニーズが高まったという。
一方で、価格の上げ幅が小さかったのは、山形「つや姫」が1%高の1万8784円、新潟・一般「コシヒカリ」が4%高の1万7208円。「高価格帯の銘柄では前年産以上に苦戦している」(米卸)という声がある。
銘柄間の価格差が縮小している。22年産では最大で1万円程度の差があったが、23年産では8000円程度に縮まった。
23年産は一部産地で猛暑の影響から収量や等級が低下している。引き合いが低価格帯の米に集まっており、不足感が強い銘柄も出ている。