茨城県つくば市で開いた果樹茶業研究会で、発生県の生産者を対象にしたアンケート結果を公表。全体の30%以上で症状が出た園地の傾向を整理した。
園地の立地や剪定(せんてい)方法、樹齢、かん水、施肥などに加え、一部産地が原因とみていた着果量の過多は、開花異常の発生と関連性が確認できなかったとした。
山梨、長野など主産県の発生園地の現地調査でも、アンケートと同様、開花異常が発生した園地は水はけが悪い場所が多かった。未発生園と比べて、水分や養分を土から吸収する細根が少ない特徴もみられたという。
同機構や複数県は、開花異常が発生した園地は翌年以降も症状が出やすい傾向にあるとも報告した。長野県では、2016年に発生後、8年連続で症状が出た園地があったとした。
開花異常を巡る問題は、本紙「農家の特報班」の調査で、主産23道府県のうち15県で発生していたことが判明していた。
<ことば>未開花症
5、6月の開花時期になっても、雌しべと雄しべを覆うキャップ状の「花冠」が外れない症状を指す。発生すると花が落ちたり、果実が肥大しても形がいびつになったりする。原因は分かっていない。
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