同省の農作業事故の統計によると、野焼きが原因のやけどで、過去10年間でも年間平均約16人が死亡した。農機がかかわる事故の死亡者数の147人(23年)、熱中症による死亡者数の37人(同)に次いで多い死亡原因になっている。
同省は、毎月発表する農作業事故の発生状況と併せて、野焼きの危険性や注意点を説明。燃えやすい衣服を着けない、複数人で作業する--などの安全対策を示した。また、少雨・乾燥と強風が重なると山林に燃え広がる恐れがあり、強風が吹きやすい春季は特に注意するよう呼びかけた。
野焼きは法律で禁止されているが、農林水産業でやむを得ない場合は例外として扱われる。同省は「危険な作業であることに間違いない。野焼きではなく、すき込んだり、(産業廃棄物として)処理したりといった選択肢も考えてほしい」(技術普及課)と話す。
