5月の薫風が旅心をくすぐる。「日々旅にして、旅を栖(すみか)とす」。漂泊の俳人・芭蕉は自らの境涯をそう記した▼「昭和の芭蕉」と称される種田山頭火もまた、旅と歌に生きた。〈うしろすがたのしぐれてゆくか... 続きを読む