外国人が視聴し、日本食の実食につながったアニメ作品は何か--。
こんなアンケート結果を日本食品海外プロモーションセンター(JFOODO)がまとめた。1位は忍者漫画が原作の「NARUTO-ナルト-」。関係者によるとラーメンが主人公の好物で、料理の世界的人気にも貢献しているという。JFOODOの北川浩伸執行役は「アニメを通じて日本の食に関心を持った海外のアニメファンが、訪日に視線を向けることも大いに期待できる」とする。

日本アニメファンを対象に、日本の食と日本アニメコンテンツとの関連性などについて調べた。2023年12月~24年1月にウェブでアンケートし、その中で「アニメの作中に出てきた日本食(料理・食品)を食べてみたいと思い、実際に食べたことがあるか」を聞いた。
回答者は1783人で、51%がアニメをきっかけに日本食を体験していた。作品別では「NARUTO-ナルト-」が、289票で1位。料理人の少年の活躍と成長を描く料理・グルメ漫画が原作の「食戟のソーマ」が2位で239票だった。
3位「ユーリ!!! On ICE」
3位は、フィギュアスケートが題材の「ユーリ!!!onICE」で、55票を獲得。同作は、佐賀県唐津市がモデルの街が登場し、カツ丼が印象的に用いられる。以下「ONE PIECE」や「僕のヒーローアカデミア」が27票で続いた。
北川執行役は「『ユーリ!!!onICE』が、メガコンテンツを抑えて上位となったことで様々な作品が米国ファンに影響を与えていると感じた」と話す。
訪日客数昨年超え
訪日外客数は政府観光局によると、今年9月までの累計が2688万人で、昨年1年間の2507万人を既に上回っている。新型コロナ禍前の2019年9月までと比べても1割多い。国別では同期比で米国やカナダが5割増、ドイツ、イタリアなどは3割増えた。
消費面では観光庁の7~9月調査(速報値)で、飲食費が1人1泊当たり5167円と、宿泊費の7944円、買い物代の6636円に次いで多かった。
(小林千哲)