[田植え前線]最盛期に一斉出動 富山県高岡市(動画あり)
高岡市で「コシヒカリ」20ヘクタール、「富富富」8ヘクタールなど計50ヘクタールで米を作る農事組合法人国吉活性化センターは、2台の田植え機で作付けを急いだ。15日は約3ヘクタールに作付けた。田植えは4月下旬から6人が行い、主に「富富富」、たん水直播(ちょくは)、「てんこもり」の順に5月下旬まで続く。
同センターは10年ほど前から、「コシヒカリ」を「5月15日中心」に作付ける。金守功平代表は「高温登熟による白未熟粒と胴割米の発生を抑え、昨年産は全量1等米だった」と話し、作期は育苗や人員配置を逆算し調整しているという。
金守代表は「米作りのコスト負担は年々重い。米の価格高騰が、価格だけでなく環境配慮や耕畜連携など生産者の思いが消費者に伝わるきっかけになれば」と呼びかける。
県やJA全農とやまなどでつくる県米作改良対策本部は2003年から、10~25日の「5月15日中心の田植え」を推奨。兼業農家が連休を後ろ倒しで取れるように県内経済団体に要請している。24年の実施率は65・8%で、例年6割を超え、定着している。
県は「米の価格高騰を受け、経済団体も重要性を認識頂いている。良食味な富山米になるよう、これからの水・施肥管理の徹底も促していく」(県農産食品課)と強調した。
(木村泰之)