
8日のカーネーション(スタンダード)の日農平均価格(各地区大手7卸のデータを集計)は、1本99円と前市から2円下げ、前年同期の1本102円にも及ばなかった。平年(過去5年平均)比は18%高。
バラはスタンダードが平年比34%高の1本131円、スプレイは同27%高の1本165円で堅調だった。都内の花き卸は「輸入はケニア産が洪水の影響で減少し、国産の引きが強まって価格を底上げした」とみる。
宿根カスミソウは平年比64%高の1本115円と高騰する。天候不良で咲きが鈍く、全国的に入荷量が少ないことから引き合いが強まり、品薄高となった。ガーベラは1本70円と平年比52%高となった。「母の日」向けの他に、婚礼需要もあり引き合いが強まった。
鉢物カーネーションは、取引ピークの7日に東京都中央卸売市場大田市場で1鉢165円(5号、せり中値、税込み)。前年同期比55%安と低迷している。
大型連休中から販売提案する「母の日参り」向けの菊類は、4月末から高値を保つ。5月8日の輪菊は1本85円と平年比55%高。3月の寒さや天候不順が影響し、品種の切り替えが遅れて品薄だ。小菊も平年比69%高の1本49円だった。別の花き卸は「大型連休中は天候も良く、母の日参りで一部動きがあった」と話す。
間際需要は限定的で、10日以降は弱含みの見通し。
マンゴー相場が堅調

7日のマンゴーの日農平均価格(各地区大手7卸のデータを集計)は、平年比20%高の1キロ4712円だった。4月下旬の取引量は同3割減。5月上旬も平年より少ない取引量で推移している。
主産地・宮崎県のJA宮崎経済連によると、今年の出荷は暖冬と日照量の確保で前進していたが「4月の曇天で成熟が遅れ、4月下旬は計画比3割減の出荷となった」という。
東京の青果卸は、不足感に加えて「秀品率の向上も高値の理由」と話す。宮崎経済連によると、栽培技術の確立によって「県産ブランドマンゴー『太陽のタマゴ』の発生比率は年々上昇している」という。
「母の日」に向けて贈答需要は高まる。同卸は「EC(電子商取引)ギフトや百貨店向けの引き合いは例年並みに強い」と話す。
「母の日」向け取引のピークは、9、10日を見込み「今週は平年よりも高い相場を維持する」(同卸)見通し。