[物流アップデート]青ネギ空輸 鮮度キープ 全農ひろしま
県産の空輸便は今年4月末にスタートし、これまで青ネギ2トンを輸送した。週2回輸送し、1日1便で青ネギ約150キロを載せる計画だ。広島空港を午後3時45分に離陸し、羽田空港に午後5時10分に到着。到着後に同社のトラックへ積み込み、午後9時ごろに大田市場に到着する。
広島空港振興協議会から両者に提案があり、今回の空輸が実現。物流の「2024年問題」の対応や広島空港から羽田空港までの安定した運行に加え、鮮度の高い状態で県産野菜を県外の実需者に届けることが狙い。同県呉市で青ネギを2・5ヘクタール栽培し、空輸の取り組みに協力する中谷道宣さん(51)は「新鮮な状態で届けられるように、こだわりを持って生産していきたい」と期待を込めた。
日本通運広島空港営業課は「空輸は定時性が高くて輸送時間も短いため、生鮮食品の運搬に適している。県産の販売拡大につながるように連携していきたい」と話した。
初年度は青ネギで始め、県内生産者との連携で来年度以降に他の品目でも広げていく予定。全農ひろしま園芸課の上木啓史課長は「農産物を運べないリスクが高まる中で、関東方面へ出荷する新たな選択肢にしていきたい」と力を込めた。