[おまかせ菜園フクダ流]ハクサイ 今年は直まき大成功
昨年も今まで通り育苗をするつもりでしたが、8月も終わり9月になったので、畑に直(じか)まきしたらロスなく生育するのではと思い、セイコー農園では直まきをしてみました。
9月上旬、金ゴマの後に残さを入れ、ぼかし肥料と草木灰を振って、畝立て君で畝を立て直し、3列穴が空いた白のチョーハンシャマルチ9315を張りました。ハクサイの種は2品種をまきました。中央の列は45センチ間隔で晩生品種「冬月90」を、両側には15センチ間隔で極早生品種のミニハクサイ「タイニーシュシュ」をそれぞれ3粒ずつまきました。
晩生品種は極早生の倍近い栽培期間なので、先に両側の極早生品種を収穫した後、中央の晩生品種が畝いっぱいに葉を大きく伸ばしていく計算です。種まき後はすぐ防虫網トンネルを掛けました。発芽後、本葉が2、3枚出たところで1穴1本に間引きました。
11月上旬から両側にまいた「タイニーシュシュ」の収穫が始まりました。密植して半結球ぐらいからでも収穫できるので重宝です。葉に毛茸(もうじ)がないのも魅力的な特長です。半結球状態なら、外葉まで全て食べられるので地際から切って収穫します。一つ置きに間引き収穫すれば、残りは普通に結球したミニハクサイになります。収穫の頃には虫も少なくなったので、防虫網トンネルは外しました。
それからは晩生ハクサイの「冬月90」がみるみる大きくなり始めました。葉は畝いっぱいに広がり結球が始まりました。収穫は年明けになるので、寒害予防のため12月上旬には大きな外葉を立てて結球部分を包み込むようにして、不織布のひもで縛って寒さから保護するようにしました。
12月中旬、触ってみると固く結球しているようだったので、一つ試し収穫をしてみました。株元に包丁を差し込んで茎を切って収穫です。ずっしり重く、それは巨大なハクサイになっていました。重さを量ってみると5・2キロもありました。
切ってみると中は黄色く、葉がぎっしり詰まっていました。中心の部分を生で食べてみると、甘くシャキシャキして上出来でした。晩生品種の「冬月90」は厳寒期に漬物にするのに向いていると思います。(東京農業大学アカデミー講師・福田俊)
動画が正しい表示でご覧になれない場合は下記をクリックしてください。
https://www.youtube.com/watch?v=saWS49ju5I0