[おまかせ菜園フクダ流]堆肥枠作り 腐らない素材使って
集めた落ち葉はとりあえず、有り合わせの板で木枠を組んだ中に入れました。一般的には米ぬかと発酵剤と水を加えて踏み込みますが、セイコー農園では、ぼかし肥料を混ぜ合わせながら水を加えて踏み込みました。その上に板を置いてふたをしました。
おそらく1カ月後には発酵して温度が数十度に上がり、湯気が出るほどになったときに切り返しをします。切り返し作業とは、積み上げた落ち葉を崩して混ぜ合わせ再度積み上げ直すことです。隣に別の板枠を設置して、落ち葉をフォークで移動するのが楽です。
切り返し作業をしないと1年後でも落ち葉は原形をとどめていて、腐敗臭がして順調な発酵が進みません。そうなると腐葉土になるまでに2、3年、さらに時間がかかります。春までに2、3回切り返しをしてやると順調に発酵が進み、葉は黒くボロボロになり臭いがしなくなります。そうなれば良質な落ち葉堆肥の出来上がりです。
初期の木枠は、有り合わせの板で間に合わせましたが、恒久的に落ち葉堆肥作りをすると思うので、長く使えるものがいいのですが、一般的な木材の合板では3年ぐらいで朽ち果てます。やはり腐らないもので枠を作るのが理想的です。素材をいろいろ検討する中で、一つはあぜ板の最も幅広の60センチのものをつないで輪にするのが簡単です。でも丸いより四角い枠の方が良いような気がしてきました。ホームセンターで素材を物色しているとNFボードという板状のものを見つけました。表面は白で中は黒っぽいプラスチックの板です。
説明によると廃プラでできた多目的プラスチックボードで、耐水性、かびの耐繁殖性、耐腐食性、木材と同様の加工性を備え、最も有望な素材です。サイズは板厚12ミリ、幅600ミリ、長さ1800ミリです。堆肥枠の他、ゴボウや長ニンジンやナガイモの板枠栽培にも使えそうです。
早速、NFボードを調達しました。5枚を使って中に1枚仕切りを入れた堆肥枠にすれば切り返し作業もしやすいので、既に仕込んでいる木枠の隣に設置する予定です。腐らないので長く使えるのがいいですね。(東京農大アカデミー講師・福田俊)
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