[おまかせ菜園フクダ流]セルトレーに種まき カリカリくんが便利
しかし、格安の培土には大きな塊が入っています。そこで7ミリ目でふるって大きな粒を取り除きます。その土を288穴セルトレーにすり切りいっぱい入れます。全穴に入れ終わったら、指で鎮圧します。親指以外の両手の指を押し込みながら8列ずつ鎮圧していきます。鎮圧が終わったら、最初にふるった土を今度は1、2ミリ目で再度ふるい、微細粒の土を鎮圧した上にすり切りで入れます。これで種まき床の出来上がりです。 シーズン最初の種まきはレタスからです。種子は品種によって白色と黒色があります。セルトレーに1、2粒ずつ落としていくのですが、便利な道具があります。市販されているその道具は「カリカリくん」といいます。白と黒の2色がワンセットになっています。レタスのように白や黒など種の色によって使い分けることもできます。
プラスチック製でV字形のスプーンのような形で、持ち手にギザギザに加工された部分があり、そこに親指の爪をカリカリと滑らせると振動が発生し、V字形の底を種が並んで進んでいきます。レタスの種は1粒ずつ、または2粒ずつ落ちるので、穴に沿ってカリカリくんを移動するだけで種まきができます。指やピンセットなどでまくよりはるかに効率的で便利です。種をまき終わったら、再び指で鎮圧します。レタスは好光性種子なので覆土はしなくてもよいぐらいですが、覆土する場合は1、2ミリ目のふるいに土を入れ、ごく薄く覆土します。 レタスの発芽適温は15~20度でナス科やウリ科ほどの高温は必要ありませんが、まだ2月は寒いので発芽まで加温した環境下に置きます。セルトレーは容積が小さいので乾きやすく、毎日水やりが必要です。早ければ3、4日で芽が出ます。双葉が開き、本葉が出てきます。根がセル内に張って底の穴から見えるようになってから移植します。
セル苗はプラグ苗ともいい、電源にプラグを差し込むようにくさび状の根鉢を畑に差し込むように植えることができます。すぐ畑に植えない場合は6センチポットなどに移植して、さらに育苗を続けて畑が準備できたところでタイミングよく植え付けることもできます。(東京農大アカデミー講師・福田俊)
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