石川県内JA、災害対応に全力 消火活動、危険情報発信も
県内では地震発生直後から輪島市や珠洲市で火災が発生。珠洲市内の消防団に所属するJAのとの男性職員は消火活動に従事した。
職員の地元では、木造住宅に火が広がり、合わせて3、4軒が焼けたとみられる。断水しているので、ポンプ車でくみ上げた農業用水などを使い、2日朝にいったん鎮火した。男性職員は「(火が)消えてはくすぶってを繰り返しており、手が離せない状況だ」と疲れた声で話した。
輪島市や珠洲市などが管内のJAのとでは、支店などJA施設4カ所を避難所として提供した。
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才田大橋がずれ始めて決壊しそうな状況になっている--。
JA金沢市は2日から、農地付近の道路の危険情報などをSNSで発信し始めた。震源地に近い能登半島北部から離れた同JA管内でも大きな被害が出ており、情報が十分に行き届いていない。危険区域やJAのプロパンガスのガスボンベの取り扱いなど、組合員からの質問に答える形で随時投稿している。
2日は、金沢市など4市町にまたがり、広大な農地が広がる河北潟干拓地につながる才田大橋の被害状況を投稿した。表示回数は既に17万回に達し、日常生活で橋を利用する人からは「情報が参考になった」といった反応が届いている。
同JAは「最善を尽くして組合員や地域に役立つ情報発信に努めたい」とする。(北坂公紀、島津爽穂、JA金沢市特別通信員・三原千明)