農水省は２３日、千葉県香取市の採卵鶏農場で高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜を確認したと発表した。国内の農場での発生は、今季２例目。同農場で飼養する約３・８万羽の殺処分を開始した。県内の採卵鶏の飼養羽数は、約１４００万羽（２月１日現在）で全国１位。

　１７日に発生が確認された北海道厚真町の肉用鶏農場に続き、過去２番目に早い発生。発生農場から半径３キロ以内の移動制限区域では、３農場が計４４万４０００羽を飼養する。同３～１０キロ以内の搬出制限区域には３２農場があり、飼養羽数は計３２５万５０００羽。

　県によると、２２日に当該農場から死亡羽数が増えていると通報があり、簡易検査で陽性を確認、その後、遺伝子検査を行い、疑似患畜と確認した。

　今季、野鳥では、道内で回収されたハヤブサから４日に同病を初めて確認、同じく道内で回収されたカモ類のふん便からも１５日に同病のウイルスを確認しており、同省は「全国どこで発生してもおかしくない状況」（小里泰弘農相）と、警戒を呼びかけている。