2024年9月27日~10月15日にインターネットを通じて調査し、188人から回答を得た。うち32%が経営者、30%が共同経営者で、特定部門の責任者が16%、「親族などが経営を行い、必要に応じて意見を述べている」が12%、その他が11%。
経営者、共同経営者に直面した壁を複数回答で聞いたところ、「キャリアに自信がなかった」が46(回答数、以下同じ)と最多で、次いで「経営や課題解決方法の知識を得る機会がなかった」が44。「栽培技術などの知識を得る機会や場がなかった」も36で4番目に多かった。
「波風を立たせたくない人が多く、新しいことは抵抗されやすかった」が38、「何か変えようとしても『昔からこうだから』と協力してもらえなかった」が28で、それぞれ3、6番目に多かった。調査リポートでは「農村社会の慣習が壁になっていることもうかがえる」と分析している。
経営者、共同経営者以外の女性は、過半数(56%)が「経営に関わりたい」と回答。一方、経営に関与する際の障壁(複数回答)は、「『女性だから』と家事・育児などケア労働の割合が高く、時間がない」が36で最多。「農業者としての自分のキャリアに自信がない」が34で続いた。
クボタは調査に合わせて1月中旬に女性農業者のオンライン座談会も開催。座談会では「県主催の勉強会に参加した」「代表に就いても先輩や仲間、JAに聞いて常に学んでいる」との声が上がり、周囲に頼れる存在がいることの重要性が指摘された。「よりどころを複数持つことは、自分らしくいられることにつながる」との声もあった。
(森ちづる)