新潟県「棚田元年」が始動 産官学連携し振興策
同県は農水省の「つなぐ棚田遺産」の認定数が36で日本一を誇る(全国の認定数は271)。県の棚田面積は約1万5000ヘクタール(19年時点)で、水田面積の1割に当たる。県は25年度当初予算で「『棚田県』新潟日本一の魅力満喫事業」(390万円)を創設し、発信を強化する。
4月から、棚田の保全を手伝う「ガチ棚」の参加者を募集。これまで田植えや稲刈り、清掃活動をしてきた企業・大学生らの「もっとハードな作業をしたい」との声を受けて企画した。すでに第1弾の予定人数15人に達する見込みで、引き続き募集する。
5月11日には、同元年の幕開けをアピールする催し「にいがた棚田フォーラム」を佐渡市で開き、有識者らが棚田の魅力や連携の可能性を話し合う。今後、県内外の先進的な活動の調査・研究を通じた戦略の検討なども計画する。
花角知事は30日の会見で「機運を盛り上げ、地域振興につなげたい」と強調した。
(大高摩彩)