企業連携で持続可能な集落営農を目指す、いずみ営農組合の挑戦
昨年(2023年)の参加者(いずみ営農組合の丹波篠山黒枝豆の圃場にて撮影)
農事組合法人いずみ営農組合(所在地:兵庫県丹波篠山市泉1089-1、組合長:小嶋美則、以下「いずみ営農組合」)は、2024年10月15日(火)、兵庫県丹波篠山市泉にて、老舗黒豆専門店の株式会社小田垣商店(本社:〒669-2323 兵庫県丹波篠山市立町9番地、代表:小田垣 昇、以下「小田垣商店」)、ANAグループ労働組合連合会(事務局:東京都大田区羽田空港3-3-2、会長:白石 哲也、以下「ANAグループ」)と連携し、共同で丹波篠山黒枝豆の収穫作業を行います。
丹波篠山で江戸時代から続く伝統的な黒大豆栽培は、2021年に日本農業遺産に認定されました。この黒大豆を、枝豆用に収穫する丹波篠山黒枝豆は、収穫期間が10月上旬から3週間程度で、出荷量も限られるため、“幻の枝豆”とも呼ばれています。丹波篠山黒枝豆の収穫は、ほとんどが手作業になるため、限られた期間に多くの人手が必要で、需要に供給が追い付かない課題もあります。
今年で4年目となるこの取り組みは、ANAグループの地域ボランティア活動として55人(予定)の組合員を受け入れ、いずみ営農組合で生産管理した丹波篠山黒枝豆を集約的に収穫し、小田垣商店に出荷する形で行います。
今回収穫する丹波篠山黒枝豆は、同様のボランティア活動の一環で、今年の6月15日(土)に、ANAグループ、小田垣商店と連携して植付けたもので、120日間かけて大きく育ててきましたものです。収穫、出荷作業が終了したら、参加したANAグループの組合員のみなさんに、ご自身のお土産として収穫体験をしてもらい、丹波篠山黒枝豆を持ち帰ってもらいます。
いずみ営農組合は、集落営農に、このような企業連携を導入していくことで、持続可能な集落営農の実現を目指しています。
■収穫作業の概要
日時:2024年10月15日(火) 9:00~
場所:兵庫県丹波篠山市泉内 いずみ営農組合管理圃場および黒豆作業所
内容:丹波篠山黒枝豆出荷作業(葉取り、枝はつり、切り取り、調整など)および収穫体験
参加人数:ANAグループ組合員 55名(予定)ほか
◇丹波篠山黒枝豆の今年の生育状況
6月15日(土)に植付けたのち、7月下旬までに2回の中耕培土(土寄せ)、7月末に株の倒伏を予防する支柱立て、マイカ線張り、除草、防除、8月中旬に開花、9月19日、枝に鈴なりの莢が付き、順調に生育が進んでいます。
ANAグループ、小田垣商店と植付け
中耕培土(土寄せ)
支柱立て、マイカ線張り
除草作業
開花
枝に鈴なりに実る莢
◇昨年(2023年10月16日)の実施の様子
いずみ営農組合は、2021年から小田垣商店の協力を得て、 ANAグループの地域ボランティア活動と連携し、丹波篠山黒枝豆の植付けと収穫の共同作業を行っています。昨年の収穫作業では50名以上のANAグループ組合員が参加し総勢75名ほどで、丹波篠山黒枝豆の収穫作業を行い、束で300kg以上を小田垣商店に出荷しました。
挨拶、注意事項などの説明
黒枝豆を株ごと切り取って収穫
葉取り作業
不要な枝の切り取り作業
計量作業
結束作業
◇集落営農をアイデアで持続可能にする、いずみ営農組合の挑戦
いずみ営農組合は、2017年3月1日に泉生産組合から農事組合法人に生まれ変わりました。泉地区の農地の受け皿となり集落営農を行う法人として、地域内の自営農家(オペレーター)および地域外の大規模農家(認定農家)と連携しながら農産品の栽培・管理を行い、「農地の保全」と「相互の経営安定」につなげています。この取り組みが評価され、2023年の兵庫県優良集落営農組織表彰において「兵庫県農業協同組合中央会会長賞・ひょうご農林機構理事長賞」を受賞しました。農業の担い手不足などの課題に対して、大規模化、スマート化といった投資を必要とするハード戦略ではなく、企業や消費者との連携を通して持続可能性を拡大していくというソフト戦略で挑戦を続けています。小田垣商店、ANAグループとの連携は、人手が必要な農作業を効率化し、収穫した丹波篠山黒枝豆を小田垣商店に卸すことで収益化する一つの取り組みです。いずみ営農組合は、集落の農地を守るための集落営農を、このような取り組みを通した関係人口の拡大と、収益拡大を通して、持続可能にする挑戦を続けています。
◇丹波篠山黒枝豆を「食べチョク」にて販売
将来に向けて、関係人口拡大、安定した収益確保や販路拡充、生産する農産品のPR、ブランディングを進めるために、2024年3月に広報担当部門を設置し、丹波篠山市の「日本農業遺産を生かしたまちづくり事業補助金」を活用して、ホームページを開設しました。いずみ営農組合で行っている作業をタイムリーに報告して理解を拡げるとともに、産直ECサイト「食べチョク」に出店を行い、顔が見える直販をはじめています。これからの集落営農を模索するいずみ営農組合の等身大の情報を発信し、消費者との距離を近づけ、ともに農業、農地を守る取り組みを進めていくための活動を行っていきます。
〇いずみ営農組合ホームぺージ https://izumi-fa.jp/
〇産直EC「食べチョク」
丹波篠山市いずみ営農組合 https://www.tabechoku.com/producers/29471
・別格!幻の枝豆「丹波篠山産黒枝豆」(500g×3袋)
・別格!幻の枝豆「丹波篠山産黒枝豆」(250g×4袋)
◇農事組合法人いずみ営農組合について
法人名 農事組合法人いずみ営農組合
事業所 兵庫県丹波篠山市泉1089-1
設 立 2017年(平成29年)3月1日
目 的 <事業>
(1)農業経営の受託
(2)農作業の受託
(3)農業に係る共同利用施設などの設置・導入および管理
(4)組合員が生産する物資の運搬・加工・貯蔵または販売
(5)その他農会事務を含む、前各号の事業に付帯する事業
組織形態 自作・作業受託組合
組織運営 代表理事組合長、理事2名(事業担当、経理担当)、監事、
稲作部会長、黒大豆部会長、農会部会長、広報部会長の8人の役員で構成
組合参加戸数 50戸(2024年3月現在)
オペレータ― 30名 ※うち機械作業オペレータ―9名(2024年3月現在)
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