「野菜の育苗を左右するから大切」と、土づくりに励む。3年前、苗を育てる「踏み込み温床」で使った落ち葉が発酵して分解した土を用意。この腐葉土に、微生物のすみかとなるもみ殻燻炭(くんたん)を入れていく。炭には無数の穴が開き、腐葉土由来の微生物が住みつくと言われているからだ。保水効果も高め、柔らかい土に仕上げてくれる。米ぬかに腐葉土、もみ殻燻炭などを加えて発酵させた、ぼかし肥料も入れる。「肥料というよりは、微生物がすむ基として使う」。春本番。次は野菜の育苗だ。
動画と文=福本卓郎
自然の力を借りて畑を育てる農業を目指したいーー。この思いを胸に、7年間の会社勤めを経て茨城県石岡市に移住した山田晃太郎さんは、小さい頃からずっと生き物が好き。農業は食べ物を作るだけでなく、生き物が育つ環境をつくること。自分が生き物の世界に入れる窓口が農業と、大学生の時に考えた。借りた土地は、広さ2.7ヘクタール。今年も60品目を栽培する計画を立てている。
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