ここ掘れブーブー!。鼻を使って土を掘り起こす豚の習性を生かして、耕作放棄地を農地に再生しているのは、愛媛県西予市で養豚を営む長岡慶さん(26)。
2022年4月からストレスのない豚を育てたいと、放棄地で放牧を始めた。
豚熱対策として、豚へのワクチン接種と放牧地に電気柵とワイヤメッシュを設置している。放牧するにあたって調べていたら、イギリスの豚を荒地に放す「鼻耕法」にたどり着いた。
現在、放牧地は10カ所。地域の農家などから借り受けている。20頭が放牧地で活躍し、7カ所を農地に再生している。新しく生まれ変わった農地でミカンを栽培したいという農家もいるという。「農地再生に貢献することで、地域の中で養豚のイメージアップにつなげたい」と考えている。
長岡さんは豚舎で約600頭、放牧地で20頭飼養する。放牧豚は体調を崩しにくくなり、薬剤代の削減につながる。豚舎を使わないため、電気代なども減らすことができて、経営にもプラスになっているという。放牧は3月齢の豚からで、3、4カ月たったら出荷。オリジナルブランド「奥地ほうぼく豚(とん)」として、県内を中心に販売している。
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