田んぼ80アールは、4月下旬から水を張った状態。6月下旬から始まる田植えの準備に追われる。「田んぼの土の表層に生える雑草を減らしたい」と、田植えの1カ月前から合計3回の代かきをする。2回目の代かきでは、土の表層にあった雑草が水面に浮きあがった。長い間、水を入れていたので、田んぼの中は柔らかくきめ細かい泥の〝トロトロ層〟ができている。表面にある雑草の種が土の中に潜り込み生育できない状態になっている。「イトミミズやミジンコなどの微生物が住み着き、良い栽培環境もつくる」
動画と文=福本卓郎
自然の力を借りて畑を育てる農業を目指したいーー。この思いを胸に、7年間の会社勤めを経て茨城県石岡市に移住した山田晃太郎さんは、小さい頃からずっと生き物が好き。農業は食べ物を作るだけでなく、生き物が育つ環境をつくること。自分が生き物の世界に入れる窓口が農業と、大学生の時に考えた。借りた土地は、広さ2.7ヘクタール。今年も60品目を栽培する計画を立てている。
前回の山田君