車内の天井を、かやぶき屋根をふく技術で改装した「かやぶきカー」。かやぶき技術の継承などに取り組む「日本茅葺（かやぶ）き文化協会」の上野弥智代事務局長の愛車だ。見た目が面白いだけでなく、夏場に車内温度を下げるといった実用性もあるという。

　改装したきっかけは、真夏の日差しで黒い車体が熱され、車内温度が高くなったこと。天井をかやで覆えば断熱材の代わりになると考えた。

　天井に沿わせた杉の板を貼り、後部座席側からかやを差し込んで重ね、天井全面を覆った。職人と共に作業し、２日間かけて完成。かやは３５キロ使った。かやぶきにしたことで、窓を開けるだけで涼しく過ごせるようになった。

　協会の活動で全国を訪れると注目を集める。上野さんは「かやぶき文化のアピールにもなる」と笑顔を見せる。（釜江紗英）


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