語りかけます「AIあぐり子」 JA鳥取西部、農業情勢を発信
JA鳥取西部は、日本農業新聞が開発したしゃべるイラスト「日農AIあぐり子」を活用した情報発信を始めた。ポスターに載せたQRコードをスマートフォンで読み込み、着物を着た若い女性の顔のイラストにかざすと、語りかけてくる仕組み。先端技術を生かして農業を取り巻く情勢などをより多くの人に発信し、理解を深めるのが狙いだ。
「農業に欠かせない生産資材の価格高騰が農業経営に直撃しています」「日本の農と食を守るためには適正な価格形成の実現が重要です」。スマホの画面上に映し出された「日農AIあぐり子」が女性の声でそう説明する。
JAが「日農AIあぐり子」を初披露したのは米子市で21、22日に開かれた農業イベント。来場者は自身のスマホを使って、JAが貼り出したポスターから「日農AIあぐり子」を読み込み、音声を聞いていた。
松江市から家族で訪れた松浦祐虎さん(36)は「珍しいツール。面白い」とした上で「農業が厳しい状況にあることも分かった」と話した。
JAは今後、人が行きかう直売所などでの活用や足を止めて見てもらうために視聴後の特典を検討する。JAの中西広則組合長は「JAは生産者への情報発信が強い半面、消費者へのPRは不足している。このツールを活用し、消費者に伝えていきたい」と語る。