東シナ海から東日本の太平洋側まで延びる前線に、フィリピンの東を強い勢力を保って北東に進む台風1号などから日本の南にある太平洋高気圧の縁に沿う形で暖湿気が流入。28日にかけて九州南部付近の前線が活発になり、激しい雨が降る。
国土交通省九州地方整備局と福岡管区気象台は27日、福岡市内で合同記者会見を開き、同局の中元道男・河川調査官は「九州では7年連続で大規模な洪水が起きている。梅雨期を迎えていないが、時期を問わず警戒体制を整える」と述べた。
一方、同庁によると、29日にかけても東北から沖縄の太平洋側を中心に雷を伴う大雨となる。1時間に80ミリ以上の猛烈な雨が降る所がある見通し。31日にかけて本州接近が予測されている台風1号と合わせ、農作物の管理など早期の対策を呼びかけている。
同庁は、線状降水帯の半日前予測について、全国11ブロックから都道府県単位を基本に59ブロックに細分化して発表する運用を28日に始める予定だったが、日本列島の広い範囲で大雨の危険性が急激に高まったことを受け、1日前倒して運用を開始した。