荷台も袋もピーマンずっしり

色が濃くて、香りが強く、苦味が少ないのが特徴という同JAのピーマン。袋詰めせずに並べることで、ピーマンの香りが広がり、濃い緑も目を引く。
廃材で〝農家感〟演出

〝マルシェ風〟 日陰で快適

メーカーも関連商材に注力
スズキ「軽テン」

スズキ(静岡県浜松市)が、2月に発売する予定なのが、荷台上に屋根を設置できる「軽テン」だ。折り畳み式のテントで、4本の脚のうち2本は地面に置き、もう2本は軽トラの荷台に磁石で固定できる。20分ほどで設営可能。同県のJA掛川市や菓子メーカーなどでつくる「遠州・和栗プロジェクト」は、同製品を試用して焼き栗を販売。屋根は荷台上よりも広げられるため、「商品や売り手が日陰になるのが良い」と話す。
ダイハツ「ニバコ」

ダイハツ工業(大阪府池田市)は2022年から、「Nibako(ニバコ)」を搭載した軽トラの貸し出しを展開する。ニバコは、荷台に載せられる箱型コンテナで、中に商品の陳列部分と作業部分を分ける仕切りなどが備わる。左右と後ろの扉が、大きく跳ね上がって開く構造が「見栄えを高める」(広報室)という。1日単位か、1カ月単位で借りられる。今後、ニバコだけの貸し出しも行う予定だ。
〝一家に1台〟生かして
軽トラ市発祥の地とされるのが岩手県雫石町。地域の商店街の活性化策を雫石商工会を中心に話し合う中、「主要産業は農業。一家に1台ある軽トラに野菜を積んで売れば、そのまま帰れて、取り組みやすい」(同商工会)と、2005年に始めた。5~11月の第1日曜日に開き、平均55台ほどの軽トラが結集、5000人ほどを集客する。
メーカーも支援 専用サイトも
自動車メーカー各社でつくる日本自動車工業会の軽自動車委員会も、軽トラ市を支援する。ウェブサイト「全国軽トラ市情報」を運営。各地で開かれる軽トラ市のイベント名や開催の場所、日時などを発信している。
■軽自動車委員会委員長を務めるスズキ・鈴木俊宏社長の話
軽トラ市は、生産者と消費者の距離が近づき、対話が生まれることが大きな魅力。地元の新鮮な農産物は特に人気で、規格外品でも喜ばれる。農家には自慢の産品をどんどん売り出してもらいたい。
軽トラは荷物の運搬や農作業だけでなく、普段使いされる車となった。農家をはじめとした利用者の声を積極的に取り入れ、「使いやすい軽トラ」へ、改良を重ねていく。