東京都中央卸売市場大田市場で5月31日、「ローズの日」(6月2日)を盛り上げようと仲卸13社と16産地が参加したバラのフェアがにぎわいを見せた。市場内では花き卸の大田花きが5月27日から過去最大規模の約200品種約1000本を展示し、31日には仲卸通りにも展示を拡大。買参人らにバラの魅力をアピールした。生花店でもフェアが広がっている。
「ローズの日」に向けた過去最大規模の展示で、10県24産地が主なバラ品種をPRした(東京都大田区で)
産地とタイアップした仲卸各社でのバラフェアは、にぎわいを見せた(5月31日、東京都大田区で)
同市場での展示には静岡県のJA掛川市や愛知県のJAひまわり、福岡県のJAふくおか八女など宮城県から佐賀県まで10県24産地が参加。新品種や産地の顔となる品種が集った。仲卸のフェアでは各社が手書きの看板や工夫を凝らした展示などで買参人らにPR。参加したJA静岡経済連は「『母の日』明けで需要が落ち着く時期なので物日が浸透してほしい」と話す。
大手生花店チェーンの日比谷花壇は「木漏れ日ローズ」フェアを6月3日まで全国約60店舗で展開する。黄色やクリーム色のバラを中心に、黄色系の花とグリーンを合わせたコーナーで販売する。
5月31日のバラ(スタンダード)の日農平均価格(各地区大手7卸のデータを集計)は平年比20%高の1本78円だった。「ローズの日」と週末向け仕入れで堅調な取引だった。昨年の暑さで株の生育に影響が出ており、夜温が低く全国的に開花サイクルも遅れ気味で、取引量は平年比で22%少なかった。
東京の花き卸は「来週以降は高冷地中心の取引となり、価格は維持する」見通し。