<最新>イチゴ「あまおう」東京に空輸 福岡県など試験 陸路からの代替模索
従来、県内の一部JAでは年末年始や休市前の需要期に、市場の要望に応じてスポット的に「あまおう」を空輸している。今回の試験は複数産地から集約しての空輸を検討。品質を東京青果や仲卸業者に評価してもらう。
今回は約370キロを空輸した。イチゴは前日(28日)に収穫、パック詰めして、予冷した。午前から昼にかけてJA福岡大城とJAみなみ筑後の集荷場でヤマト運輸のトラックが集荷。福岡市にある同社福岡空港支店でコンテナに積み込み、羽田空港行きの飛行機で運んだ。
空輸したイチゴは29日夜、大田市場に着き、収穫2日後となる30日朝に販売する。トラック輸送で販売できるのは収穫3日後。輸送費はトラックより高いが、従来より1日早く販売でき、傷みによるロス軽減や仲卸・店舗での棚持ち期間が延びるメリットがある。
県園芸振興課は「品質や物流コストを検証し、生産者にもフィードバックしながら来季以降の取り組みにつなげたい」とする。
同様の輸送試験は2月3日までの5日間と、3月中旬の5日間に予定する。3月は冷蔵便を試す。ふくれん果実課は「現在は、運送会社と産地の互いの歩み寄りで、何とか運送形態を維持している。輸送手段の選択肢の1つに空輸を持っておくことは非常に重要」と話す。