[「まいちゃん」のニュース教えて!]大雨と猛暑なぜ続く(動画あり)
“現象”重なり暖湿流が流入
Q 大雨で多くの人が亡くなったね。
A 1~13日に九州、中国、北陸で線状降水帯が8回発生しました。総務省消防庁の集計では、土砂崩れなどによる6県で13人が死亡、1人が行方不明となりました。住家被害は福岡を中心に24府県で7833棟に上りました。一方で17日には気象庁の全国914観測地点のうち、2割に当たる194地点で猛暑日となりました。
Q 極端だね。こんなことってあったの?
A 2018年6月の西日本豪雨の後も、7月下旬から全国で40度を超える災害級の暑さになりました。この年は春まで、太平洋西部の海面水温を上昇させ、夏をより暑くするラニーニャ現象が起きていました。また、他の年にも「梅雨の晴れ間」で猛暑となる日は数多くありました。
今年は2月に終息したラニーニャ現象の影響とインド洋亜熱帯の海面水温が高くなる「ダイポールモード現象」が重なり、フィリピン付近から日本付近に暖湿流が流入しやすくなりました。猛暑と豪雨が続いた理由です。
Q 予測にも課題があるのかな。
A 気象庁は観測データを基に統計的手法で予測をしています。しかし、データの中にはノイズ(誤差)もあり、正確な予測は困難だとしています。線状降水帯も半日前の発生予測の的中率は50%で、範囲も広過ぎます。
同庁は、欧州の技術を取り入れた最新鋭の観測衛星の運用を29年までに開始し、ノイズを除去して統計的手法より3割も的中率が上がるAI(人工知能)を活用した予測に切り換えてゆきます。
Q 降雨の時間と場所が分かるといいね。
A 13~22年の10年間で1時間雨量50ミリ以上の雨は、アメダスの1300観測地点で年平均357回あり、約40年前の1・5倍に増えました。犠牲者を減らすためにも正確な予測が待たれます。
その他の動画あり[「まいちゃん」のニュース教えて!]はこちらから→