「安否が分からず、心配している」。和歌山県有田市のミカン農家の女性(71)が気遣うのは、石川県珠洲市三崎町本に住む80代の農家女性Mさん。数年前まで約10年間、収穫期に住み込みで手伝ってくれていたという。
その後も交流が続き、昨年12月30日にも電話で年末のあいさつをしたばかりだった。正月は子どもたちが帰省しないため、1人で過ごすと言っていたという。地震後は自宅の電話がつながらず、「どうか無事に避難していて」と気をもむ。
震災経験「頑張り過ぎずに」
2004年の中越地震で自宅が全壊した新潟県長岡市の水稲農家の女性(75)は「つらいときはつらいと言っていい。自分を褒め、頑張り過ぎないで」と呼びかける。1年ほど避難所生活を続けた経験から、「人ごととは思えない」という。
先の見えない生活の中では気持ちを吐き出すことが必要だといい、「良かったこと、悪かったこと、一言でもいいから日記を書いてみては」と助言する。被災地では真偽不明の情報も出回りやすいとして、新聞などで正確な情報を入手する重要性も指摘する。
埼玉県本庄市の花農家の男性(52)は「募金や花を贈るなど、どんな形でもいいから役に立ちたい」と寄せた。新年早々の大地震に、救助の難航もあって「言葉にならない」と心を痛める。
甚大な被害に「胸が張り裂ける思い」になったという北海道のJA職員の40代男性。「今こそ協同の精神を発揮する時。私たちは微力だけど無力じゃない」と、全国のJAグループによる支援の必要性を訴える。
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