全国大会は3年に一度開く。今回は全国から実出席で約1500人、オンラインで約2500人のJA代表者らが参加した。
山野徹会長は、スローガンについて、「協同組合の原点に立ち返るという思いを込めている」と強調。「大会は決議を決めて終わりではない」と述べ、JA、県域、全国域の各段階の環境や実情を踏まえて実践するよう呼びかけた。
戦略は(1)食料・農業(2)くらし・地域活性化(3)組織基盤強化(4)経営基盤強化(5)広報--の五つ。
食料安全保障への貢献を重視し、次世代の担い手や多様な農業者への支援などで生産基盤を支え、農業所得増大や国産農畜産物の安定供給を実現する。協同活動と総合事業の「好循環」で、組合員の暮らしの充実や地域の活性化、コミュニティーの維持に貢献する。
対話の深化やニーズへの対応を通じた組合員数の維持・拡大、協同組合を担う人づくりや事業収益性向上などで組織・経営基盤を強化。国民・消費者、JA組織内の広報を強化し、理解醸成・行動変容につなげる。
JAや協同組合の将来を見据え、25年の国際協同組合年(IYC)を弾みにした協同組合間の連携や情報発信、組合員との接点づくり、JA運営の効率化に向けたデジタル技術の活用などを加速させる。
石破茂首相はビデオメッセージを寄せ、「『一人は万人のために、万人は一人のために』という協同の精神、JAの精神が今の日本に求められている」と述べ、JAの役割発揮に期待を示した。
(岡信吾)
