環境保全し価値向上 「みどりGXラボ」セミナー
佐々木常務は環境保全米の栽培に30年近く取り組んでいるとし、「点ではなく面で進めていくことが重要だ」と強調。JAが行う「田んぼの生きもの調査」では、毎年多くの生き物が発見されるようになったと報告した。
新潟県長岡市農林水産部の大竹聡史氏は、農薬半減や長期中干しなどを実践した米をブランド化し、本年度から本格販売を始めたと紹介。オンライン販売で、環境保全の取り組みを伝えるロゴマークや説明文を加えたところ、従来の約1・5倍の価格でも売れたと報告。「しっかり特徴を伝えられれば選んでもらえる」と話した。
基調講演した日本総研の古賀啓一氏は、日本は生物多様性の保全に賛同する企業が世界的に見ても多いと指摘。産地側が生物多様性保全を実践することが、こうした企業と結び付き、販路獲得などにつながるとした。
セミナーにはオンラインで約170人が参加。次回は来年1月22日にエシカル消費をテーマに開く。