米粉の即席麺には、小麦粉の即席麺より湯戻し時間が長くかかる課題がある。
「やわらまる」はでんぷんの一成分、アミロペクチンの特性を改良した品種で、でんぷんの糊化温度が「コシヒカリ」など一般品種より約5度低く、糊化しやすい。糊化に必要な熱量も小さく、湯戻し時間の短縮につながった。試食試験では、ちょうど良いと評価された湯戻し時間は、「コシヒカリ」の麺が11分に対し、「やわらまる」の麺では8分となり、3分短縮した。
「やわらまる」の熟期は「あきだわら」「日本晴」と同程度。いもち病に弱いため適切な防除が必要になる。耐倒伏性も十分でないため、極端な多肥栽培は避ける他、縞葉枯(しまはがれ)病の常発地での栽培も避ける必要がある。
小林生麺は同品種の米粉を原料にした麺について、形状などに工夫を加え、離乳食向けとして湯戻し時間5分の即席麺を開発した。今後、カップ入りタイプの米粉即席麺を開発し、国内外での販売を目指す。
