世界のどの国の焼き肉レストランでも共通していることがあります。それは、「肉を焼いている人は皆笑顔だ」ということです。一緒に肉を焼いて食べると、誰とでも仲良くなれて、ポジティブなマインドで幸せに生活が送れるのではないかと思います。これが「世界で焼き肉屋をやりたい」と私が考え始めた夢の原点です。
その後、「肉とは何か」をじっくり考えたいと、全国食肉学校に入学しました。牛の枝肉から部分肉、精肉、調理……。そして、自分たちが作った精肉商品や総菜を実際にお客さまに販売するという体験を通し、飲食店経営の難しさを垣間見ることもできました。
現在は東京・浅草橋にある一枚売りの焼き肉店「焼肉とどろき」で修行しています。一枚売りのため、一枚の見栄え、味わい、食感全てに気を使い、真剣に牛肉に向き合っています。将来は、サーロインやヒレ、リブロースだけでなく、包丁の入れ方で和牛の良さと柔らかさ、時には硬ささえもうまさに変えることのできるウチモモ、ソトモモ、シンタマなど、まだ海外の人が知らない部位を利用して、日本の食肉技術の奥深さを伝えていきたいと考えています。

総合養成科第58期
前期コース卒業
焼肉とどろき・河合一真)