このように長い間に培われてきた要望に応えていくため、技術や知識そして経験を蓄えていますが、終わることがなく飽きることもありません。そして何より、枝肉から骨を外して一頭を無駄なく販売する。生産者の方々が大切に育てられた牛や豚を精肉にして消費者に届けることはとても責任のある仕事です。
近年では、持続可能な社会という考え方が注目されています。それには仕入れた牛肉や豚肉を確実に、そして無駄なく販売することで応えられると考えています。地域で生産されたお肉を消費者へ届ける。これを繰り返していくことで、循環型の社会に役立つことができるためです。持続可能な社会に貢献するには、一見大手でないと難しいように思えます。しかし、小さな肉屋でもできることを確実にやりきれば地域に、そして社会に貢献できるのではないでしょうか。

食肉販売科第26期卒業
(有)内田本店代表取締役・内田貴之)