ラムは生後1年未満の仔羊を指すことが一般的です。肉質が軟らかく、癖やくさみがほとんどないので、生の状態で焼き、好みのたれを付けて食べるのが一般的となっています。
一方、マトンは生後1年以上の成長した羊肉を指しています。牧草のような独特の香りがあるので、たれに漬けたものを食べることが多いです。また、肉質がしっかりしているので、かむごとに旨みが強く感じられます。安価で流通しているものは、マトンが主流となっています。
おいしく食べるこつは専用鍋にある、と私は考えています。中央がドーム状で、中央の凸部には溝があります。独特の形状により肉汁が野菜に染みわたり、一層おいしく食べられます。
市販されているものにはたれを染み込ませるものと、スライスされたままの状態のものとに分かれています。どちらがいいかは好み次第。ラムとマトン、たれのありなし……。部位でも特徴があります。
ここ最近、円安や出回り数量の減少を受けて価格が上がってきており、道民でも気軽に食べることができなくなっている現状にあります。皆さん、ホクレンのジンギスカンもぜひ試してみてください。

公益社団法人全国食肉学校食肉販売科第28期卒業
ホクレン農業協同組合連合会苫小牧支所畜産販売課
白井拓也