
創設の理念には、「日本の食品産業と食品流通業の現代化を推進する業界内『スーパーマーケット大学』を目指します」とあり、スーパーマーケットの経営幹部に必要な理念、理論、技術についての武装を施し、経営のプロフェッショナルを養成するものです。近い将来、スーパーマーケットの経営幹部となられる方々が、1年間をとおして毎月2日間の講義に臨んでいます。
その2023年度第12期プログラム5月度の講師として、私は5月16日に「畜産業を取り巻く環境とスーパーマーケットの対応」についてお話をしてきました。まず始めに、家畜の生産には長い時間がかかり、その間のリスクが決して小さくないこと、相場や情勢によってすぐに始めたりやめたりすることができないこと、次に、その家畜を食肉にするためには多くの方々の技能が必要不可欠であることなどを話しました。
スーパーマーケットの経営幹部の方々には、長い目で畜産の産地を育てていただき、産地食肉センターの部位規格数の負担軽減など共存共栄を、さらには食肉の人財育成をとおしてお客様への対面での調理提案など、食肉の消費拡大につながる売り場を作っていただけるようお願いしました。
公益社団法人全国食肉学校
専務理事学校長
小原和仁