一般に欧米などにおいては、牛肉はサーロイン・ヒレなどのロイン系部位がステーキ用として使われ、その他の部位はハンバーガー用のミンチ材になることが多いです。一方日本の和牛は「もも」や「かた」も軟らかく、焼肉用やステーキ用にすることもできます。しかし、そこには筋肉毎に小割する技術が必要となります。和牛の輸出拡大には、この技術をいかに海外に伝えるかということがカギになってきます。今日参加した方々からは一様に「とても勉強になった」「是非また本校でセミナーをやりたい」または「本校講師に自社まで出向いてきてほしい」などの要望をいただきました。
さらに嬉しいことに、昼休みには本校学生が積極的に彼らに話しかけ、交流してくれました。カナダに留学していたK君と中国出身のR君は英語で、青年海外協力隊として中米で活躍し現在は和牛輸出に携わっているUさんは、スペインから参加してくれた方にスペイン語で話しかけ、驚かれたと同時にとても喜んでいただきました。技術だけでなく、このような人と人との交流こそがお互いの国同士を近づけ、これからの国際社会を作っていくのだと感じました。
公益社団法人全国食肉学校
専務理事学校長
小原和仁