一方、その値段に目をやると、国産牛はサーロインステーキ用で780円/100g、ももステーキ用で400円/100gなど、以前とさほど変わらないのですが、輸入牛肉については改めて高くなったことに気づかされます。
私が牛肉の営業をしていた20年ほど前、特売価格と言えば豪州産サーロインステーキ用が200円/100g、豪州産ももブロックと米国産ばら(ショートプレート)焼肉用が100円/100gと相場が決まっていました。このクリスマス期間のスーパーマーケット各社のチラシで特売価格を調べたところ、豪州産サーロインステーキ用が350~500円/100g、豪州産ももブロックが230~300円/100gと、20年前の1.8倍から3倍となっています。米国産ばら(ショートプレート)については原料価格で4倍以上になっているため、もはや特売アイテムにもなりません。
この20年の間の国民一人当たりの実質GDPの伸び率は1.2倍弱なので、輸入牛肉の値段がいかに上がっているかが実感できると思います。
さて、皆さんはこのクリスマスに何を食べましたか?
公益社団法人全国食肉学校
専務理事学校長
小原和仁