ある高校では新たに粗飼料を生産・放牧し、酒かすや赤ぬかなど地域の未利用資源をエコフィードとして活用しました。またある高校では「えのき」の菌床・菌床灰という未利用資源を牛床に使用し、敷料費の削減と、堆肥化して飼料作物の生産量アップにつなげました。
新たな取組として、牛のゲップに含まれるメタンを測定し、特別な餌を与えることでメタン発生を削減すると共に、牛の増体につなげた高校もありました。消費者ニーズを調査した上で、おいしさの追求のために赤身や高オレイン酸の牛肉の生産へ挑戦し、安全性の追求のためにJGAP、農場HACCPなどに挑戦した高校もありました。
サステナビリティの観点から、家畜の防災・減災のために牛の避難訓練をするなど、改めて気づかされた取組もありました。アニマルウェルフェアの研究をとおして生産性向上を実現した高校もありました。
彼ら彼女らの取組発表は、見ているこちらの方が思わず引き込まれてしまうような立派なものばかりでした。牛児たちが地域への愛、牛への愛を胸に、情熱を持って課題解決に取り組む姿には本当に感動しました。
和牛甲子園は大会ライブ配信もありますので、皆さんも是非ご覧ください。
公益社団法人全国食肉学校
専務理事学校長
小原和仁