昨夜は豪州肉牛業界で要職を歴任しているR・K氏に豪州牛肉産業の現状について講義をしていただき、夕食を食べながら学生たちと意見交換をしました。豪州はここ数年潤沢な降雨に恵まれ、牧草の生育が良いことなどから、牛の飼養頭数は過去最高レベルに達しているそうです。
私がこの町に住んでいたころ、彼から聞いて興味深かった話があります。それは、豪州の子供たちの憧れの職業がCattle Buyer(牛を買い付けに行く職業)だということです。どこに行っても牛がいる国では、牛がとても身近な存在なのだと思ったものです。
私が宿泊しているトゥウンバのモーテルの目の前にはクイーンズパークという広い公園があります。その公園内にはあちこちにバーベキュー(BBQ)の焼き台がありました。電気やガスで加熱できるようになっていて、誰でも無料で利用できます。豪州の牛肉消費量が日本の数倍高いのは、このような環境があってのことなのだと改めて思いました。
さて、その彼らが今一番訪問したい国は日本なのだそうです。古い伝統文化や建物、そして豊かな自然の風景があり、美味しい和牛をリーズナブルな値段で食べることができるからだそうです。私たちはそれぞれの立場で彼らをお迎えしたいと思います。
公益社団法人全国食肉学校
専務理事学校長
小原和仁