JA女性大会で活動発表する女性たちを見るたび、うまいこと話すなぁ~と感心する▼ところがJAや地域の会合となると、女性は皆、裏方に回る。詩人の茨木のり子はそんな女性の気持ちを代弁してくれる。〈大学を出たあねさま/お正月には泣きべそをかく/村中総出でワッと来られ
朱塗のお膳だ/とっくりだ お
燗だ サカナだ/ピイピイ〉(「大学を出た奥さん」)。前に出て仕切るのは男性たち──これでは女性が意見する機会がないまま▼だったら訓練の場をつくっちゃおうと考えたのが熊本県JAやつしろ女性部昭和支部部長の山住久美子さん(69)。「家の光」の美輪さんの人生相談の回答を紙で隠し、自分なりの考えを発表する取り組みを、女性部活動に取り入れた▼根底にあるのは、女性も対等に農業経営を支えているのに「一段下に見られているようで悔しい」との思い。だからこそ「若い人のために女性参画の場を広げていきたいんです」▼前出の詩はこう続く。〈大学を出たかかさま/麦畑のなかを自転車で行く/だいぶ貫禄ついたのう/村会議員にどうだろうか 悪くないぞ/ピイピイ〉。家事を夫と分担し、女性たちが地域のリーダーになれる日よ、早く来い。きょうは国際女性デー。
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