長野市 地元食材ふんだんに

理由は大きく分けて二つある。夏の長期休みが短く、給食の実施回数が全国平均の年192回を超える同200回に及ぶこと。そして、地元食材をふんだんに使っていること。市の栄養教諭は「長野で取れた農産物や文化について知ってほしい」と思いを語った。
新潟県粟島浦村 食材運搬困難も週2回は同じもの
新潟県の離島、粟島浦村は02年まで給食を出せなかった。昨年5月30日付で、日本海が荒れるたびフェリーが欠航、米を含む食材の毎日の搬送が難航した事情に触れた。村では現在、福祉施設で調理した仕出し弁当と牛乳を週2回、無償提供。国のカテゴリーでは「ミルク給食」だが、村の知恵と工夫で児童・生徒は「同じものを味わう喜び」を共有する。
佐賀市 家庭や生徒の意見尊重

07年までに8市町村が広域合併した佐賀市は、旧市だけ中学校で給食を実施していなかった。昨年7月29日付で、市議会で「どうする?」と問われた当時の市長が検討会を発足。時間をかけて保護者や生徒、教職員の意見を把握し、月単位で完全給食と持参弁当を「選べる自由」を保障した経緯を報じた。
この他、青森県鶴田町がリンゴ農家の児童にリンゴを持参してもらい、通年で給食に出すことにした理由、岩手県遠野市が給食センターで福祉食も作り始めた事情、大分県中津市がジビエ(野生鳥獣の肉)給食の先進地となった経緯など、全国津々浦々の給食の風景が紙面に広がる。
