猛暑日地点最多ペース 8月「海洋熱波」影響か
観測データによると、8月の猛暑日地点数が中旬に3000を超えたのは初めて。現在の観測手法になった10年以降、18日時点の多い順に昨年2624(月間通算4250)、13年2318(同3220)、19年2238(同2264)、18年2208(同4191)などで、今年の高温ぶりが際立つ。
昨年夏(6~8月)は北日本を中心に平年を3~2度上回る高温となり、同庁は1年に及ぶ調査・分析で「海面水温の上昇による海洋熱波が影響した」と結論。特に昨年8月は27度帯が太平洋は岩手・三陸海岸まで、日本海は青森津軽半島岸まで北上したため、海洋熱波の影響が大きかったとしている。
今年8月も北日本の沿岸に27度帯が近づいている一方、関東以西の太平洋岸と九州沿岸では、これまで沖縄以南の亜熱帯から熱帯の海域で観測されていた30帯が到達。魚の生息域が大きく変化しており、漁業にも深刻な影響を及ぼしている。
海面水温の上昇は台風の勢力拡大にもつながるため、同庁は警戒を強めている。