管内には、魚沼地区と十日町地区に米の利雪型低温倉庫(雪室倉庫)、津南地区に野菜とユリを保管する雪室倉庫がある。
米の雪室倉庫の貯雪量は約2430トンで、本州最大規模。米の収容能力は計2221・8トンとなる。貯雪庫からダクトを通じて冷気を循環させて倉庫を冷やす仕組み。温度のゆらぎが少ないため米の細胞が傷みにくく、鮮度の高い米を通年で提供できる。
経済的で環境に優しく、電気冷蔵庫と比べ、年間約計100トンの二酸化炭素(CO2)の削減効果が見込める。魚沼地区は2012年、十日町地区は17年から取り組む。
ユリの雪室倉庫は1993年、野菜の雪室倉庫は2010年から取り組む。奥に雪を積み、農産物を段ボール箱に入れて保管する。貯雪量は2施設で約1900トン。栽培が盛んなユリの切り花や球根の保冷などに使う。年間で約200万円の電気代を節約できる。
雪入れはJA職員や地域の除雪業者らが担い、大型の除雪機で雪を飛ばして積み上げる。今季は記録的な大雪に見舞われたが、作業員は「雪のある場所を探して倉庫まで運ぶ年もあるが、今年は敷地内で足りた」と話す。
同JA経営管理委員会の柄澤和久会長は「雪国にとって雪は資源。雪室貯蔵の米や野菜のおいしさを多くの人に味わってもらいたい」と述べた。