

忘れられない出来事がある。自身が育てたリンゴで作った「米崎リンゴジュース」が1月6日、佐々木投手のインスタグラムで紹介されたことだ。これを機に、同市のふるさと納税返礼品となっているりんごジュースの申込件数(1月6日~3月17日)が前年同期比20倍と大きく伸びた。
鈴木さんは「これほど農家冥利(みょうり)に尽きることはない」と感慨深げだ。19日はテレビ観戦の予定。「デビュー戦はリンゴジュースで祝いたいね」と声を弾ませる。


原料の酒米「山田錦」を作る栃木県下野市の山田錦栽培研究所の海老原秀正取締役(68)は「自分たちが生産した酒米だと考えるとうれしい。生産意欲にも直結する」と語る。
同研究所は、栃木県全域で約40の生産者が170ヘクタールで「山田錦」を栽培。全量を旭酒造と契約栽培する。
海老原取締役は30年来の大リーグファン。2年前に米国・ニューヨークのヤンキースタジアムで観戦したほどだ。「チームメイトの山本由伸投手や大谷翔平投手と日本選手の活躍が目覚ましい。ドジャースがワールドシリーズを連覇した暁には、獺祭で乾杯してほしい」と期待を込める。
旭酒造の桜井一宏社長は「佐々木投手が世界で挑戦する姿勢を賞賛し応援したい」と語る。
(大森基晶、前田大介)