代替肉市場にキノコ参入 雪国まいたけ「低糖質、低脂質」PR
同商品は、同社のマイタケを主原料とする。マイタケの繊維を生かした肉のような食感とうま味を実現。同社は「手軽に食物繊維やタンパク質を取れ、低糖質かつ低脂質」と売り込む。1センチ角のさいころ状で肉の代わりに野菜炒めやアヒージョ、炊き込みご飯などへの「ちょい足し」を提案する。全国のスーパーの青果売り場で販売。1袋50グラム入り、価格は300円前後。
同社は「健康志向できのこを手軽に食べたい消費者に新商品を売り込みたい」とする。
近年、代替肉市場は食品メーカー各社が代替肉を参入し、注目されてきた。背景には健康志向の高まりや世界の人口増加による食糧不足問題などがある。しかし22年以降は需要の伸び悩みが続く。日本植物蛋白(たんぱく)食品協会によると、他の加工食品向けを含む大豆たんぱくの国内生産量は、21年に過去最高の4万4725トンを記録して以降、3年連続で前年を下回った。大豆ミートは加工度が高いため輸入大豆の使用が中心だが、燃料費などのコスト増加で原料の輸入が減少したことや物価上昇による節約志向が要因とみられる。
一方で訪日外国人(インバウンド)増加などで、市場は今後拡大に転じるとの見方もある。同商品のように国産の主原料を使用した商品開発で代替肉での国産シェア拡大が期待できる。