完璧を求め過ぎず、失敗してもめげずに努力を続けてください。組合員への感謝の気持ちを持つことが大切です。初めは不安な気持ちがあるかもしれませんが、それはたくさんの組合員へ会いに行くことでしか解決できません。
――担い手に出向くJA担当者(愛称TAC)になった時、何を心がけましたか。
人とのご縁を大切にしています。私たちJA職員は多くの組合員と接することで、さまざまなことを学び、時には見守ってもらいながら育てていただいていると思っています。だからこそ、現在の担当している組合員だけでなく、以前担当していた組合員にも会いに行くなど、人とのつながりを大事にしています。要件がなくても組合員へ訪問を重ねることで、気さくに話しかけてもらえるような関係になることを目指しています。
――組合員と、どんな話をしますか。
日常会話を積極的にしています。何気ない会話をする中で、TACとして解決すべき組合員の困り事を見つけています。組合員へ新しい取り組みを提案した際は積極的にアフターフォローを行うことで、組合員との信頼関係の構築やJA事業利用満足度の向上に努めています。
――組合員のニーズに、どんな変化を感じますか。

農産物を栽培する上で、「労働力」は組合員のニーズであり、どの時代でもそれは変わりません。変化しているのは、ニーズに応えるための方法だと感じます。人手が欲しい場合は、地域の方へ呼びかけて協力を得たり、電話で農作業を受託する法人などに作業を依頼したりしています。しかし最近では、労働力確保の方法としてスマートフォンのアプリを通して求職者へ募集をかけるなど、デジタル化社会に適した方法が徐々に広まっています。
組合員一人一人に最適な方法を紹介できるよう常に新しい情報を取り入れ、組合員から信頼されるTACを目指しています。
(JAふくおか八女=川床祐子特別通信員)